西暦610-641年にビザンツ帝国(東ローマ帝国)で作られたソリダス金貨(ソリドゥス金貨)です。皇帝ヘラクレイオスの時代に作られました。
コインの表面には、十字架をまとう冠を被ったビザンツ帝国の皇帝となった3人が確認できます。
また、裏面には、階段状の台の上に置かれた十字架が描かれてた構図の金貨となっています。
本コインは、NGC社によりAUと鑑定され、Strikeは5/5と満点、Surfaceも3/5との評価を得ています。
グレード:AU
Strike :5/5
Surface :3/5
【コンディション】
スラブケース(保護ケース)にわずかに擦り傷が確認されます。
- NGCコイン紹介ページ
- NGC鑑定状況 :該当無し
- NGCプライスガイド :該当無し
【graffitoについて】
NGC社の鑑定でのコメントとして「graffito」についての解説があります。以下にその抜粋を記します。(注:graffitiはgraffitoの複数形)
NGC Ancients: Graffiti on Byzantine Coins より抜粋
ここから引用抜粋-------
古代のコインは、流通する過程で、単なる摩耗だけでなく、さまざまなダメージを受けてきました。時には、傷がついたり、ヤスリで削られたり、切り取られたり、曲げられたりしました。また、テストカットやカウンターマーク、バンカーズマークが付けられることもありました。また、後期ローマ時代やビザンチン時代など、古代貨幣のほとんどの時代で落書きがされています。
落書きの多くは、「X」などの文字が粗く書き込まれているだけの小さなものです。しかし、時には、個人の名前などが書かれていることもあります。
グラフィットが施された理由は様々で、個人的なものから商業的なものまでありました。個人的な落書きの動機は様々であったと思われますが、多くの場合、そのコインが名前のある個人の所有物であることを示していたと思われます。
-------引用抜粋おわり
千年以上の昔に、誰かが落書きしたコインを手に取っていると考えると不思議な気持ちになります。